2009年10月01日

中央アルプスレポート(後編)

9.21(月)木曽殿山荘〜東川岳〜熊沢岳〜檜尾岳〜宝剣岳〜木曽駒ヶ岳〜頂上木曽小屋
標準コースタイム8時間30分
標高差492m

午前4:00、まだ真っ暗な中、布団から体を起こした。一階へ下りて何はともあれ目に魂(コンタクトレンズ)を入れる。身支度をしているうちに明かりが点き、続いて朝食の配膳も始まる。山荘の主人から「朝食、少し早くなりますよ」と言われた。せめてもの気遣いか?結構いい人なのかも(笑)。
朝食を終えたところで、昨日登山者から「駒ヶ根ロープウェイ(しらび平駅⇔千畳敷駅)で千畳敷まで上がってきた観光客が宝剣岳を目指すべく、ナイフリッジのガレ場で行き交い渋滞しているから迂回路を歩いた方がいいよ」とアドバイスを受けたことを主人に尋ねた。するとやはり「今から出発すると、人が多くなる11:00頃そこを通過することになるだろうから迂回が賢明」とのことだった。地図上では危険マークがついていてクサリ場・滑落事故が多いと表記されている箇所。そこに観光客らは平気で革靴やスニーカーでやってくるそうだ。恐ろしい・・・。
5:10、山荘を出発。山荘横からはうんざりするような急峻な登りがずーっと空に伸びている。しかしそこからピークは見えず、思わせぶりなピークを二つ超えて東川岳(標高2671M)へ着いた。朝日も上がり雲海とほのかなピンク色に染まった御嶽山が見えた。次は熊沢岳(標高2778M)へと向かう。緩やかな稜線漫歩が続き7:08登頂。モニュメントのような岩がいくつも折り重なっている。中でも平らで大きな岩の上に立ち、山頂標識と青い空と御嶽山をバックにカメラをパチリ。

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ここを出発すると岩場の連続で岩に打ってある足場を頼りに下ったり、トラバースしたり。それが終わるとハイマツの尾根を進み、大滝山を越えて檜尾岳(標高2728M)登頂。なだらかな山頂とこんもりとした檜尾尾根の上にかまぼこ型をした避難小屋がポツンと建っている。歩き出したワタシ達の前に茶色い小鳥が2羽。一定の距離を保ちながらしばらく先導してくれた。ありがとね。9:48、濁沢大峰(にごりさわおおみね)。ここは大きな岩が折り重なっただけの場所。体の安定が良さそうな岩に腰を下ろして風に吹かれながらお菓子をパリポリ。すると逆コースから3人やって来て同じく休憩し始めた。狭い場所に5人、自然と会話が始まった。体も冷えてきたので別れを告げ、島田娘を目指す。変わった名前・・・。雪形(ゆきがた。山腹に岩肌と積雪が織り成す模様を何かの形に見立てて名づけたものの総称)が島田髪を結って着物を着ている娘の顔に見えることが名前の由来だそう。パトロール中かな?長野県警山岳救助隊3名とすれ違ったりしながらえっちらおっちらジグザグな登りも繰り返し山頂(標高2858M)!・・・といっても山頂らしき標識も無く、「ここらへん?」ということにした(笑)。ここから間もなく植物保護の為にロープで仕切られた登山道となり11:13極楽平に着いた。ここが迂回路の分岐点。一旦、千畳敷カールへ下って再び登り返さないといけない。宝剣岳の方を見るとそこまで人が多くない感じ。「一か八か真っ直ぐ行ってみよっか」と、迂回しないことに。少し先、遭難の碑のところで目前に迫るかっこいい宝剣岳をパチパチカメラに収め、山頂目指してアターック。リズムよく岩から岩を渡っていく。鎖を頼ったり手がかり足がかりを探しながら登っていく。高度感もスリルもあって楽しい。「こっちのルートを選んで良かったね」と二人。観光客との離合も繰り返しながら12:00登頂。ヤッホ〜っ!

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岩塊だけの山頂で長居はできないので早々とあとにする。再び同じような繰り返しで眼下に見える青い屋根の宝剣山荘まで下る。「ラーメン、ラーメン♪」行く前からガイドブックに載っていたラーメンを絶対食っちゃるぅ〜っと決めていたのだ。早速、「ラーメンありますか?」「今日は作ってないんですよ〜」ガビ〜ン。え〜んえ〜ん(涙)。仕方ないので小屋のおじさんが食べていた美味しそうな中華丼(900円)を注文した。厨房の奥で湯気の上がっている鍋が見える。器に盛られたご飯にたっぷりあんをかけてくれるかな〜ウキウキ。と、ところが・・・鍋からレトルトパックをつまみ上げた(笑)。よく考えたらこんなとこでそれが普通か。食後は山バッジ選び(ワタシは山バッジを集めている)。ゆっくり休憩したところで木曽駒ヶ岳へ出発。ここも観光客が多い。危険マークの付いた巻き道ではおばさんが腰が引けながら歩いていて見ているこちらも恐い。13:38、標高2956.3Mの百名山に登頂!

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山頂は賑やか。360度の大パノラマに澄み渡る青い空だが、ずいぶんと下から上がってきた雲に遠くの山々は殆ど隠れ気味。明日は早くから天気が下り坂なのかな・・・。社務所もある駒ヶ岳神社を参拝してここから下ること3分、14:11頂上木曽小屋へ入った。かわいらしいおじいちゃんに出迎えられた。夕食まで時間があるのでワンカップのイヅツワインで今日も無事を祝ってかんぱ〜い!おじいちゃんの他にたどたどしい高校生らしきバイト生二人だけで切り盛りしている様子。「夕食ちゃんと作れるとかいな?」と二人で心配に(笑)。
心配していた夕食の時間になった。テーブルには使い捨て容器によそられた手作りのカレーライス、キャベツの千切りと缶詰めのフルーツにカップゼリー、食前酒の赤ワインとペットボトルのお茶1本づつ。なるほど(笑)。でも野菜ごろごろのカレーライスはとっても美味しくて感激。みんなも美味しいのだろう、集中して黙々と食べている。おかわりがしたい・・・。でも「おかわりありますよ」と言ってくれない。誰かが言い出すのを待った。するとやっとおじいちゃんが「おかわりありますから」と。一斉にガガガガガーっ!大勢が椅子を引いて立ち上がった(爆笑)。食後、夕日を見ようと外へ。しかしガスが生き物のように流動していて夕焼け空が少し見えるだけだった。
今夜の布団は一人一組。20:30、消灯とともに眠りについた。

9.22(火)頂上木曽山荘〜中岳〜千畳敷駅〜しらび平駅 
標準コースタイム1時間47分30秒 
標高差1294m

午前5:00前、木曽駒ヶ岳山頂でご来光を拝む為、みんな起きだした。でも外はガスって真っ白。ワタシ達は行かないことに。朝食を食べて6:30山荘を出た。桂木場登山口(4時間50分)へ下る予定を天候が下り坂だった為、急遽コースを変更しロープウェイで下ることに。アルプス出発前から腰を痛めていたHさんの大事もとれてよかったかな。歩くこと30分、中岳へ到着。何も見えない。昨日寄った宝剣山荘を通過し八丁坂を下る。霧雨が降ってきたので雨具を装着。多くの観光客が続々と登って来るが、あいにくの天気で気の毒な気持ちに。千畳敷カールもガスっていて見えず、当然、高山植物も時期を過ぎてみな枯れてしまっている。写真で見るあのきれいなカールは・・・と思っているうちロープウェイ乗り場に着いた。聞いていた通り、下りは朝のうち混み合っていなかったのでお土産売り場を見てから乗車。たった7分30秒であっけなく下りてきた(笑)。8:45、無事ゴール。バスに乗り駒ヶ根市のこまくさの湯へ。10時の開店を待って、三日ぶりのお風呂と早めのお昼。正午にお迎えの車が来てくれ伊那市にある宿泊&カフェ「山荘ミルク」へ。標高1000Mに建ち、花が咲き乱れていてEnglish gardenのよう。ここを見つけたのは昭文社の山と高原地図に表記してあったことから。山荘のママの話しでは昭文社の知り合いが表記してくれたとか。そんなこともアリ!?この地図の調査執筆者は常連さんなのでしょう、きっと(笑)。
夕食のコース料理はいきなりピザから始まり、芋料理など4品、天ぷらの盛り合わせに油淋鶏(鶏のから揚げ甘酢ソースがけ)、おにぎりと具だくさんのスープ、デザート。しかも客は二人だけ。たまにママが監視がてら話しをしにやって来るので全力を尽くして頑張ったが完全踏破できなかった。うっぷ・・・。「うちに来る常連さんはみなさんお昼抜きで来るのよ〜」とママ。それはよ言って(笑)。


9.22(火)伊那市〜博多

 ドキドキしながら朝食のテーブルへ。意外にもおかずは普通の量。しかし、昨夜もいただいた「炊いて三日腐らない」という長岡式玄米のご飯は場の雰囲気でおかわりするハメに(笑)。伊那市駅まで送ってもらい、行きと同じく乗り継ぎながら夕刻博多駅へ。
  
 今回、下山日を除いて晴天に恵まれました。アルプスで終日晴れだなんて本当にラッキー。また、小屋にも早い時間に入れたのでゆっくり体が休めて良かったです。
ウエアは日中歩いている時は長袖Tシャツ一枚で大丈夫でしたが、休憩していると次第に寒くなりました。小屋では薄ら寒くて化繊のプルオーバー(インサレーション)を着ていました。下山日は中厚手のウールインナー、ウール長袖Tシャツ、プルオーバーを着用。手は薄手の風除けオーバーグローブが重宝しました。
平成18年10月、涸沢で雪となり穂高を断念したこと(白馬では4名凍死)や、今年7月の大雪山系トムラウシ山でツアー客ら8名が凍死したことが教訓となり、衣類は更にプラス1枚で準備しました。

posted by shizenwalk at 00:00| 例会外活動報告