大崩山(オオクエ)に登って来ました。巨大な岩からなる断崖絶壁の連続で
そのスケールの大きな風景に圧倒され続けました。
10/8(土)は祝子川キャンプ場まで移動し、そこのコテージに宿泊しました。
キャンプ場のすぐ近くを流れる祝子川は花崗岩を流れる川のためか、透き通っていました。
夏に来て泳ぐと気持ちいいだろうと思いましたが今回は遠慮しました。
夜はYさんの親戚から頂いた新米と白菜と豚肉の鍋を食べ、9時過ぎには就寝しました。
翌朝は4:00に起床し、すばやく朝食をとり、太陽が出る前に登山口まで車で移動しました。
ヘッドライトを点けながら登山口から大崩山荘まで30分ほど歩きました。
大崩山荘に着くころにはヘッドライトの必要はなくなっていました。
大崩山荘からさらに15分ほど歩いた所で川を渡り西に進みました。
この川辺からは巨大な岩山が輝いて見えました。
写真の奥に見える巨大な岩山の方に向かって進みます。
今回は行きも帰りもやたらと梯子とロープを使う登山でした。
正確に数えたわけではありませんが、少なくとも10以上の梯子はあったと思います。
そのことからも、大崩山の険しさが感じられると思います。
登り始めて約3時間。絶景が目の前に広がりました。
前方の巨大な岩と足元の谷の深さに圧倒されました。
この巨大な岩は「小積ダキ」です。午後3時ごろにはその上に立ちました。
記念写真ですが、どこか腰が引けています。
これは本当に断崖絶壁の上に立っているからです。
午後にちょうど反対側から撮った以下の写真を観ると
その恐怖を少しはわかって貰えるでしょうか。
上の写真は下の写真の断崖絶壁の上に立って記念撮影しているのですから。
写真の2人はあと2歩下がれば、100mほど下の谷底まで一気に落下できます。
同じ場所から西側を撮影した写真(下)です。
東西方向に延びる谷の両側に崖があるのが見えます。
午前中は右側の崖に沿うようにさらに奥(西)へ進み、
午後は左側の崖の上部を手前側(東)に進みました。
登山口はほぼこの谷を下って行ったところ(写真の方向を12時とすると8時の方向)に位置します。
初めて目する草花。
リンドウもちらほらと見かけました。
色が濃い気がしました。気のせいでしょうか?
この後、リンドウを観るたびに、ブルーハーツの「リンダリンダ」の歌詞を
「リンドウリンドウ」と少し変えて唄いながら登山を続けました。
徐々に調子が出てきた我々はなぜか山中で「泳げ鯛焼き君」を熱唱したりしました。
特にNRさんは狩野英孝のパーフェクトラブの「女子ぃー!」「男子ぃー!」がお気に入りでした。
風が強いせいかわかりませんが、木の表面の模様がねじれていました。
上湧塚の岩でロープを使って登っているとこです。
私は別のルートでこの岩を登ろうとしたのですが、
崖の途中で足をかける場所が見つけられなくなり、
それ以上登ることも降りることもできなくなってしまいました。
5分ほど、ほぼ手だけで体重を支えていたのですが、上からロープで引き上げて貰わなければ
やがて力尽きて岩から転落していたと思います。初めて恐怖を覚えました。
ただ、他人からは岩の間で「もじもじ」としているだけのように見えたようです。
私が救助して貰ったロープはこの「おいちゃん」のを貸して頂きました。
命の恩人です。名前は最後まで教えて貰えませんでした。
本当にありがとうございました。
しばし上湧塚の岩の上から見える勇壮な景色を楽しみました。
昼は「りんどうの丘」と呼ばれるメルヘンチックな名前の
これまた断崖絶壁の上で食事をとりました。
「りんどうの丘」には白いリンドウが咲いていました。
下りもロープと梯子の連続です。
「怖いよー、怖いよー」と言いながら少しづつ下って行きます。
なかなか足の出ないTMさんを見ていたNRさんが
狩野英孝のパーフェクトラブの「女子ぃー!」「男子ぃー!」の歌を唄って励ましました。
写真のTMさんはNRさんの「女子ぃー!」の掛け声に応えるように
小さな声で「男子ぃ」とつぶやいてから降りて行きました。
きっと励ましが届いたのでしょう。
下りは特に時間がかかってしまい明るいうちに降りて来れるか心配になりはじめていましたが、
なんとか明るいうちに大崩山荘の近くまで降りてくることができました。
ここまでこれば一安心です。ようやくTMさんにも笑顔が戻りました。
下ってからすぐに温泉に入り、コテージでポトフやネギ焼きやビールや泡盛を堪能しました。
普段の山の3倍くらいのわくわく感を感じられる山でした。
恐怖も感じましたがそれよりもまた来たいと思いました。