ススキの穂も枯れた晩秋の鹿嵐山を歩いてきました。
紅葉を期待していたのですが、残念ながら赤い葉をつけている木は一本のみでした。
しかし、万里の長城と呼ばれる切り立った長い岩が印象的でスリルを楽しめました。
また気温も歩くのにちょうどよく、気分のいい山歩きができました。

鹿嵐山のふもとにある駐車場に車を止め、15分ほど車道を歩くと登山口に着きました。
衣服を調整したり軽く水を口に含んだりしてこれからの山登りに備えます。
Yさんから「中国の山水画のような風景が見れるよ」と教えて貰いました。
少しわくわくします。
20分ほど山道に分け入ると大きなお地蔵さんがたたずんでいました。
やけに人間臭いお地蔵さんで、誰かに似ている気がしました。
私はSさんに似ていると思ったのですが、Hさんに似ているとの声もあり。
ともかく誰かに似ている気がするお地蔵さんでした。
このあたりのカエデの葉はまだ青々としていまいた。
そこから15分ほど山を登ると急に大きな岩が現われました。
なるほど、仙人が住んでいそうです。
この仙人がいそうな岩を皆でパチパチと写真撮影。
そしてこの岩をスタートに万里の長城のような風景が現れました。
万里の長城の崖を進みます。最後は写真右奥の最も切り立った岩の上まで行きました。
万里の長城の最も高い部分に行くにはえらく細い尾根を通らなくてはなりませんでした。
断崖絶壁の上を歩くときは緊張しました。私は中腰になってここを通りぬけました。
岩の上にいる人よりも、それを下から見ている方が怖いかもしれません。
もし地震が起こったらどうしよう。そのようなことを考えてしまいます。
万里の長城の最上部の岩の上は狭かったですが、なんとか全員でカメラに収まりました。
こういう場合、怖い所に立っていることなど何もわからない写真になってしまうのが残念です。
万里の長城の最上部から先ほど歩いてきた側の岩を観ると、単独行の登山者の姿が見えました。
岩の大きさがわかるでしょうか?
不思議なことに紅葉している木はこれ一本しか見かけませんでした。
Yさんが「わー紅葉している!!」と言って指差してくれた木々もあったのですが、
残念ながら枯れている木でした。
鹿嵐山頂上の手前500mほどの登りはかなり急な斜面がずっと続きました。
さすがに息が上がり「はぁはぁ」とやっている時だったのですが、
なぜかKさんとのおやじギャク大会が始まってしまいました。
何も思いつかず、苦し紛れに「このキュウ斜面はキュキュすべる」と言ってみごとにすべりました。
山に行く時にはおやじギャグの技を磨いておくことも必要なのですね。
鹿嵐山の山頂(雄岳)でちょっと遅い昼食をとり、3枚ほど記念撮影。
最後の1枚はTさん(男性)に「だっちゅうの」ポーズで決めて貰いました。
撮影協力ありがとうございました。悩殺ポーズ頂きました。
この後、雌岳にも登ってから山を下りました。
登りほどではなかったですが、下りもある程度急だったので、
2度ほどきれいに尻もちをつくほど足を滑らせてしまいました。
すべり癖がついてしまったのかもしれません。
山の中で独り秘かに心に誓いました。
決して滑らない立派な男になろうと。
晩秋の鹿嵐山にて by R.T.