
11名の山旅は、終焉の地、高千穂の峰に向け、進路をとります

この物語もいよいよファイナル。われわれは天孫降臨伝説をこの目で確認せんと、意気揚々とかの地へ向かうのであった・・・

3日目の朝ごはん

冒頭のプロローグとはミスマッチの写真から始まるのであった
朝食は昨夜のカレーとコッペパンと不揃いのオムスビたち
(注:「ふぞろいのりんごたち」にあやかって 1980年代のドラマ)
オムスビにカレーをかけるもの、はたまた 鍋肌に残るカレールーをパンですくってたべるものとそれぞれの朝食を味わい、決戦に備えるのであった
洗浄せずとも鍋の内側はつやびかりし、いかに昨夜のカレーがうまかったのか、物語っていた・・・

天孫降臨の地・高千穂の峰を眼前に
お世話になったえびの高原キャンプ場を後にし、テントは撤収して一路高千穂河原へ
われわれは、コードネーム「マスター」 の豊富なキャンプ用品とマスターの腕前に、多大な援護をうけました。
自然を歩く会史上 これほどまで潤沢なキャンプ用品に囲まれたことはない、かどうかは定かではないが、
参加者の記憶の中に深く刻みこまれていくのではないかと確信しています


登山口には鳥居がそびえ、山自体がご神体として奉られているのであろうか
高千穂河原の駐車場は有料であった。登山口は鳥居をくぐり、参道を抜けた先にあった。
ウキペデアによれば、「かつて霧島神宮があった場所は古宮址(ふるみやあと)と呼ばれており、」
とあり、ここは以前、霧島神宮のあった、遺構なのだそうだ
一行はたかくそびえたつ峰をまえに、山頂到達


視界がひらけると突然の急登

われわれを待ち受けていたのは、砂地で足元の悪い、急傾斜であった

しかし、ひるみながらも前にすすむのであった

この急登、ローアングルでご覧ください


斜面から下方を望む
新燃岳の噴火の影響であろうか、斜面は火山灰とおもしき柔らかさで、足をとられ、ペースをさえぎられる


足場が砂に埋もれ、ふりかえることもままならない

足場の悪さはポージングにも一定のスキルをようするのであった
いけどもいけども砂地獄



高千穂の峰のカルデラを横目に

高千穂の峰の お鉢と呼ばれています

ようやく長い急登は終わった
長い急登の果てに、大きく口をひらいた噴火口が出迎えてくれた

行き交う登山者の一人は「帰りは3分の一の時間でおりれるよ」と信じがたいコメントがあった。
しかし、のちのちにその意味をさとるのであった


お鉢のふちをゆく

まだ道のりは長い
つかの間の休息のあと、さらに高度をあげていきます。
ここからは幾分傾斜はゆるやかになり、いくらか心にもゆとりが。

大地の裂け目がおおきく口をあけている

お鉢を眼下に

山頂はもう一息
お鉢からはずれ、山頂まで最後ののぼりをまえに、祠があった
疲労困憊はしていたが、山頂はまじか。アドレナリンをしぼりだし、歩をあゆませる

やっと着いたど〜

天の逆鉾をバックに記念写真

天の逆鉾
長い旅路の終焉であった。それは紛れもなく逆鉾であった。
われわれは逆鉾もそこそこに、昼食にありつくのであった

その後われわれは 泥湯で有名な「さくらさくら温泉」へ向かい、疲れを洗い流した
ながくてきついたたかいであったが、泥と戯れるものたちを目の前に 本当のパラダイスを発見したのであった
私はひそかにこう思う。
高千穂の峰の登山に勝るとも劣らないこの温泉でのエピソードは自然を歩く会のなかで長く生き続けていく気がしてならない・・・
参加者のみなさま、また、ぜひ山で会いましょう。
T.B.
特典画像
